Agapanthus

 夏の暑さの中で咲くアガパンサスは夏の彩りとして貴重な種類です。また丈夫で耐寒性もあり、庭で放置しても毎年花を咲かせてくれるありがたい植物です。
 南アフリカを原産とするこの仲間は原種として現在6種類ほどにまとめられており、これまで親しんだ名前がかなり消えてしまいました。アフリカ原産のAloeなどでもかなりの種類が纏められていますが、これは産地ごとの変異が詳しく解析されるなどしたからのようです。これも分類が新しくなったということでいたしかたありません。
原種は二つのグループに分けられています。
 Sect. Lilacinipollini
   花粉が紫色のグループで落葉性。A. campanulatus、A. caulescens、A. coddiiがこれに属します。
 Sect. Ochraceipollini
   花粉が黄色のグループでA. inapertusが落葉性、A. africanusとA. praecoxが常緑性です。
A. praecox ssp. mimumus
南アフリカ植物協会の種子交換で
A.comptonii ssp. longitubusの
名前で入手したものですが現在では
この名前で呼ばれています。
A. inapertus
現在では大手の種苗会社のカタログで
普通にみるようになりました。

 園芸品種は現在までに300種類以上が知られていますが、国内で入手できるのはそのうち10数種類だと思います。それでもかなりのバラエティのものが導入されていますのでいろいろ楽しむことができます。また国内での育種もおこなわれていますのでそのような品種が花屋さんの店先に並ぶこともあります。
 園芸品種は花形などから五つのグループに分けられています。
   1. Funnel Group
     漏斗のような咲き方をするグループです。
   2.Trumpet Group
     トランペット咲きでFunnel Groupに似ますが花の先がそんなに広がりません。
   3. Salver Group
     お盆のように平開するグループで筒状部がそんなに長くなりません。
     小森谷農園から出されている‘湖水の風’はこのタイプです。
   4. Tubular Group
     A. inapertusのような咲き方をするグループです。
   5. Variegated Leaf Group
     葉が斑入りになるタイプです。
‘Snow Cloud’
(Funnel Group)
‘Regal Beauty’
(Funnel Group)

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