Dasylirionの開花

 北アメリカに分布するDasylirionはまだ国内であまり植えられていませんが、Yuccaの仲間がこれだけ一般化しているのですから近い将来普通に見ることができるようになるかもしれません。
Dasylirionの種子はアメリカなどから簡単に輸入できますからぜひ実生をお勧めします。私の庭に植えられているものは友人が実生したもので3、4年たった苗をいただいたものです。
バナナワニ園の清水さんと話していたときに本種のことが話題になり、露地で越冬することを知り早速露地植えにしました。バナナワニ園では実生25年以上のものが立派に育っており、幹もたっています。

実生苗を露地に降ろしたところ成長が非常にはやく、それまでのポット植えの頃の成長は何だったのだろうと反省しました。降ろしてからまだ5年ほどにしかなりませんのでまだ幹が立つには至っていませんがこの初夏(2004年6月)に初めて花穂を伸ばしてきました。Yuccaと違い花には全く観賞価値はありませんが、こんなにも早く開花するとは思ってもみませんでした。
栽培について耐寒性は問題になりませんが、冬季に雪が積もると中心が腐ったようになってしまいます。最初心配しましたが、春になると元気に新芽を伸ばしてきましたので杞憂に終わりました。このようことは雨の多いときにも起こるようですがあまり心配したことはないようです。
 この仲間の栽培で最も困るのは棘です。葉の縁にある棘は硬く、草取りのときに不用意に手を入れるとたいへん痛い目にあいます。この開花個体の名前は残念ながらラベルを無くしてしまい不明となってしまいました。左側の個体はD. wheeleriで青色を帯びた銀白色の葉がきれいなのですが、これも棘が発達します。
庭に植えるには右に少し葉が写っていますが、D. Quadrangulatum (D. Longissima)のように棘の発達しない種類が適当でしょう。私の庭ではどういうわけか本種が最も生育が遅いです。

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