クレマチスの園芸品種

 クレマチスの園芸品種は最近では様々な原種が用いられたりで極めて多彩なものとなっています。そしてこれらを園芸的に整理するためにRHS:The International Clematis Register and Checklist 2002では以下のようになっています。
Small-Flowered Cultivars 小輪系園芸品種

Armandiiグループ
 Meyenianae亜節のC. armandiiを親とする一般に常緑性の品種群です。

Atrageneグループ
 Atragene亜属のC. alpina, C. macropetala, C. koreanaなどを親とする品種群です。
これまでアルピナグループ、マクロペタラグループと呼ばれていたものがここに入ります。魅力的な品種が多いのですが耐暑性はあまりありません。

Cirrhosaグループ
 主にC. cirrhosaを親とする品種群で一般に常緑性です。

Flammulaグループ
 Flammula節のC. flammula, C. recta, C. angustifoliaなどを親とする品種群です。

Forsteriグループ
 オーストラリア、ニュージーランド原産のNovae-zeelandiae節のC. australis, C. forsteri, C. marataなどを親とする品種群で一般に常緑性です。

Heracleifoliaグループ
 Tubulosa亜属のC. heracleifolia, C. atans, C. tubulosaなどを親とする品種群です。

Integrifoliaグループ
 C. integrifoliaを親とする品種群です。立ち性の品種が多く、狭い場所でも楽しめます。

Montanaグループ
 Montanae節のC. chrysocoma, C. montana, C. spooneriを親とする品種群です。国内では人気があるグループですが耐暑性はあまりなく、低地では維持が困難です。

Tanguticaグループ
 Meclatis節のC. intricata, C. orientalis, C. tanguticaなどを親とする品種群です。これまでオリエンタリスグループと呼ばれていました。クレマチスには珍しい黄花が魅力的です。

Texensisグループ
 C. texensisを親とする特に赤色が魅力的な品種群です。

Viornaグループ
 Viorna節のC. crispa, C. fusca, C. pitchri, C. reticulataなどを親とする品種群です。

Vitalbaグループ
 Clematis節のC. potaninii, C. vitalba, C. virginianaなどを親とする品種群です。

Viticellaグループ
 C. viticellaを親とする品種群です。

Large-Flowered Cultivars 大輪系園芸品種

Early Large-Flowered Group 早咲き大輪系グループ
 以前のPatens GroupとFortunei Groupとを合わせたものです。

Late Large-Flowered Group 遅咲き大輪系グループ
 以前のLanuginosa GroupとJackmanii Groupを合わせたものです。
参考文献
猪野泰三・中村久子:クレマチス(1966)、日本テレビ放送網株式会社
 既に絶版ですが古本屋さんなどで見つかることがあります。写真が豊富です。
日本クレマチス協会監修:クレマチス(2000)六耀社
松本公造監修:クレマチスのすべて(2000)、婦人生活社
栗山知美・相原佳暉:クレマチス 花・写真集(2003)碧天社

 以上の三点は今でも入手できるものです。
Christopher Grey-Wilson:Clematis The Genus (2000) Timber Press
Magnus Johnson:The Genus Clematis (2001) Magnus Johnsons Plantskola

 クレマチスの原種の解説書です。
Mary Toomey & Everett Leeds:An Illustrated Encyclopedia of Clematis (2001) Timber Press
 写真集です。
Royal Horticultural Society:The International Clematis Register and Checklist (2002)


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