タマシダの園芸品種
 この頃ではタマシダの仲間の園芸品種のいくつかを花屋さんの店先で見ることができます。
恒常的に見られるのは国内でも自生するタマシダそのものは少なく、多くの場合、Nephrolepis exaltata の園芸品種である‘Teddy Junior’のようです。国内で生産されるタマシダの仲間の園芸品種では最も生産量の多いものでしょう。
 以前には昔からあるその他の園芸品種も花屋さんの店先に並ぶことがありましたが、現在ではほとんど見ることができません。とは言っても生産はされているようで時々見かけます。観賞価値の高い品種も結構あるだけに残念です。そして、最近国外で鉢物品種として改良された種類も時々見ることができますが、この場合も数年の出荷だけでほとんどが花屋さんの店先からは消えていっているようです。
そのような中で気になったのは‘Duffii’です。
本種はタマシダ N. cordifolia のかなり古い園芸品種で観葉植物の本などではよく知られているのですが、植物園などを除いてほとんど栽培されていませんでした。
しかしこれが時々花屋さんの店先に並ぶのです。栽培保存されている方がいらっしゃるのですね。しかしその個体数は決して多いものではありません。葉軸が折れやすいというのが輸送の欠点になっているかもしれません。
‘Duffii’ ‘セッカタマシダ・ダフィー’
のラベルがついたもの
実は違う品種
  先日花屋さんの店先をのぞいていたところこの名前でまったく別の品種が売られていました。それは以前‘ミスティ’という名前で売られていたものです。これの正体は以前から調べていたのですがまったくの謎です。
‘Duffii’はタマシダ N. cordifolia の園芸品種ですが、‘ミスティ’はN. exaltata の園芸品種のようです。
 この個体はかなり増殖されているようで鉢物だけでなくミニ観葉としても売られています。ある花屋さんではこの個体になぜか「セッカタマシダ・ダフィー」のラベルが、そして本物の‘Duffii’にはラベルがありませんでした。
 タマシダの仲間の園芸品種はこれまでもたくさん紹介されてきました。ただ、この仲間は枝変わりがおこりやすく、長い年月の間にひとつの品種からいくつかの変異個体を得ることができます。そのためもあって現在栽培されているものが、過去の品種と同じ形質を示すかというと少し問題があると感じています。
私のところにも友人の協力もあってかなりの品種が集まってきています。その中には品種名が不明なものもかなりあります。これら不明なものの品種名をあきらかにすること、また無いものには新しい品種名を与えていくことがこれからの課題です。

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