愛知青少年公園管理事務所
殿
「公園内におけるハッチョウトンボ調査」
における土地の使用と管理の協力のお願い
愛知青少年公園自然調査研究会
代表 八田耕吉(名古屋女子大学)
ハッチョウトンボは東海地方固有の湿地を代表する種で、近年土地の改変などによる湿地の減少により数が少なく、愛知県の保全が必要な種となっています。ハッチョウトンボを保全するための基礎資料を作るため、現在「ささ池」に隣接する湿地において個体群調査を計画しています。本年は個体群確定のため、標識採捕法を用い、なわばり及び配偶行動、産卵の観察を行います。
この調査は2001年度(財)世界自然保護基金ジャパン(WWF Japan)の助成を受けて、数人の有志で結成されたものです。調査メンバーは名古屋女子大学環境生物学研究室(八田耕吉)、愛知工業大学河川工学研究室(内田臣一)、長久手自然クラブなどです。
期間は5月下旬より、8月はじめの週1回。
観察時間は午前中の1〜2時間(マーキングのはじめは時間がかかるが、マーキングが完了すれば短時間で終わる予定です)。
期間中は、1m感覚で、目立たないように竹串を立てるため(草刈などへの注意)と、人の入り込みによるハッチョウトンボの生息に影響を与えないため、出来るだけ調査地域への立ち入りを制限していただける配慮をお願いします。
連絡先:八田耕吉 Tel 052-852-9449 FAX 052-852-7470
青少年公園内ささ池(立入り禁止区域)における
ハッチョウトンボの調査に対する条件
・調査目は、原則として月曜日とする。なお、月曜日が祝日の場合は、翌日
とする。
また、調査員等の都合により調査日(月曜日)を変更するときは、事前
に管理課維持補修担当まで違絡すること.
・調査実施に当たり、調査日前日までに別紙実施計画書により、管理課維持
補修担当まで提出すること。
・調査区域は、ささ池のみとし、他の危険区域へ立ち入らないこと。
・調査員は,調査に当たり腕章(調査機関で製作)を付けること。
・調査に当たり、開始時、終了時には管理課維持補修担当に報告すること。
・事故等については、全て調査機関で責任を持って対応すること。
・調査地点への進入・退出は、別途指示します。
平成13年6月13日
(財)愛知公園協会
青少年公園管理部 管理課
電話 0561−62−2111
内線 216
平成13年:6月8日
愛知青少年公園自然調査研究会
代表 八 田 耕 吉 様
財団法人愛知公園協会
青少年公園管理部
管理課長 柿原 二三男
「愛知青少年公園内におけるハッチョウトンボ調査」
における士地の使用と管理の協カについて (回答)
平成13年5月28日に依頼のありました愛知青少年
公園内におけるハッチョウトンボ調査について、ささ池で
の調査は立入禁止区域に立入ることになります。
このため、既に、調査を実施してみえますが、安全管
理上、立入禁止区域に立入っての調査を取りやめてくださ
るようお願いします。
なお、調査のために、設置されました標識につきまし
ては、今週中(6月10日まで)に撒去をお願いします。
おって、撤去時期を御連絡いただければ、当公園職員
が立合います。また,上記期限までに撤去されない場合は、
当公園側で回収させていただき、回収しました標識は郵送
させていただきますのでご了承下さい。(回収予定日平成
13年6月11日)
連絡先 青少年公園管理部管理課
課長補佐 山口 司
主 査 水野 徳則
電話番号 0561−62−2111内線216
2001年6月13日
愛知県県民生活部社会活動推進課課長 江場昭夫殿
(財)愛知公園協会青少年公園管理部部長 若杉 殿
愛知青少年公園自然調査研究会
代表 八田耕吉
貴協会の6月8日付の「愛知青少年公園内におけるハッチョウトンボ調査」における土地の使用と管理の協力についてへの回答において、「安全管理上立ち入り禁止区域に立ち入っての調査を取りやめて、…調査のために、設置されました標識(竹串)につきましては、今週中(6月10日まで)に撤去をお願いします」の文書に対して、貴課および貴協会の「安全管理上問題がある」ことに対しての見解を文書での回答を同日午後にお願いしました。
6月12日になって、電話で調査を許可しますとの返事をいただきました。どのような経過と、判断の理由およびどのような範囲で許可されたのか、あわせて「撤去」文章の撤回を文書で回答願うことを求めたところ、「使用許可願い」の用紙がFAXされてきました。
言葉でのやり取りでは、このような想像も出来ない食い違いと誤解を生じます。改めて、いかなる理由で安全管理上問題となるのか、公園の管理上障害となる行為が竹串の設置にあたるのか、調査地の湿地がいかなる危険性があるのか、公園の管理権がどちらの部署にあり、決済権はどちらにあるのかなど明瞭に判断基準を文書にてお示しください。
調査が上記のような理由で一方的に止めさせられることは、野外での調査研究を大きく阻害する危険性があることに対して、多くの調査研究者ならびに自然保護団体とともに抗議することとなります。調査データの欠落は調査そのものの信頼性を落とすだけでなく、研究者への妨害行為ともなります。
ぜひ、調査を高圧かつ強制的に止めさせることなく、協力して円滑に調査が継続できるよう配慮していただくことをお願いします。
平成13年6月20日
愛知青少年公園自然調査研究会
代表 八田 耕吉 様
(財)愛知公園協会
青少年公園管理部管理課長
愛知青少年公園内におけるハッチョウトンボ調査について(通知)
平成13年6月8日付け、(財)愛知公園協会青少年公園管理部管理課長名
により、愛知青少年公園自然調査研究会 代表 八田 耕吉様あて「愛知青少
年公園内におけるハッチョウトンボ調査における土地の使用と管理の協力につ
いて」の回答文書は、平成13年6月13日付け、「青少年公園内ささ池(立
入り禁止区域)におけるハッチョウトンボの調査に対する条件」を貴自然調査
研究会が了承され、安全管理上の問題について措置ができたと考えられますの
で、同月13日をもって撤回します。