我が家における雨水の利用
現在の住居の新築時に阪神大震災(1995年)が起き、電気、水、トイレなどの対応に関して騒がれたのをきっかけに、耐震補強やソーラー発電、雨水の利用などを考えさせられた。同時に、集落排水の利用が入居予定の1996年4月に予定されていたが、公共事業の例にもれず1年完成が遅れることがわかった。
結果的には、浄化槽を1年使った跡にそのまま使用するというやや無駄と思われた設備を利用するということとなった。そこで、あらかじめ建築時に配管等を設置しておき、切り替え時に浄化槽(3,186 ℓ)の洗浄を行い、そのままトイレの流し水として利用できるよう施工した。
更に、入居時にはベランダ用(100 ℓ)、庭木の散水用(1,000 ℓ)、駐車場の洗車用(750 ℓ)に貯水タンクを設置したものと合わせて、水道使用量の削減と下水道料金(水道料金に応じて徴収)の軽減に役立たせることにした。
通常、浄化槽は使用しなくなったときには、掘り上げて撤去して粗大ごみとして廃棄するか、砂利などで埋めるように行政指導されていたが、豊田市をはじめ多くの市町村では浄化槽の有効利用のための助成金制度が作られていた。残念ながら居住地域では、その制度がなかったが、下水道料金が水道の使用量により算定されているので、下水道料金の軽減も視野に入れて検討することにした。現在おおよそ水道料金、下水道料金ともに約1/4から1/3ほど安くなっている。
細かい算定はしていないが、我が家の雨水の貯水タンクは雨量20mm程度で満水になり、あふれた雨水は我が家の横を流れる用水路に流れ出している。
我が家の脇を流れる用水路
現在、この地域の用水路は家庭下水
の排水路となっており、通常田んぼへ
の潅水はパイプラインにより給水され
ている。
田んぼに水が入っていない時期は水
が流れていないため、用水路は家庭雑
排水によるヘドロで、どぶ川状態である。
田んぼに水が入れられる時期(4月
から10月)はフナやタップミノ(カ
ダヤシ)、ライギョ、ショクヨウガエル
などもみられる。
貯水用タンク(浄化槽)
屋根に降った雨は樋(トイ)を
伝い、地下に埋められている浄化槽
に流れ込む。
トイレの洗浄水(中水)用の
汲み上げ用ポンプ
貯水用タンクの内部
流れ込んだ雨水は、
井戸用のポンプでくみ上げられた水は、
1階と2階のトイレ用の流し水(中水)として
使用される。
雨水が少なくなると、水洗トイレ用のフロー
(浮き)により、水道水が自動的に給水される。
庭の撒き水用の雨水タンク
途中、雨水タンクと接続しており、
ベランダ用、庭の撒き水用、駐車場
の洗車用にも貯溜している
ベランダ用雨水タンク 洗車用雨水タンク
ベランダ清掃用に使用。 タンク手前のパイプには砂などの
ゴミ受け用のトラップを取り付けている。
どの雨水貯溜用のタンクは満水になると、地下に埋設してある浄化槽タンクに流れ込み、このタンクが満杯になると自然に用水路へと排水されている。
梅雨時になると、その流れ出る水がもったいないので、裏庭の池に入れ、池の浄化にも役立っている。