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Morning Coat

モーニングコートの話



モーニングコートのいわれは?
モーニングコートは、今では昼間の男子礼装における第一礼装(正装)となっていますが、元々はフロックコートの略装とされる日常着の一つでした。フロックコートというのは19世紀前半に完成を見たといわれる重厚な長上着で、日中の通常着(仕事着)として用いられていました。
 当時の英国では人を訪ねるのは午前中にという不文律がありました。
 自動車もまだない時代、男たちは馬に乗って行くのですが、フロックコートの長い裾が邪魔なため、裾の両端を後ろに回し、ベントの上部に取り付けたボタンでそれを留めるようにしました。(現在のモーニングコートの背にある2つの釦はこの名残です。)
そのうち、これも面倒ということになって前裾を大きく切り落としたスタイルのフロックコートが登場します。これがモーニングコートの原型となるカッタウェイフロックコートです。やがて午前中の訪問に用いる服ということで、モーニングコートという名称が定着していったのです。
 日本でも明治時代の頃は、モーニングコートは普段に着用されていました。
宮内庁では、モーニングコートのことを「通常服」と呼んでいたそうです。つまり当時のお役人などは普段モーニングコートを着て出勤していたわけです。
 
 元々フロックコートが、昼夜とも礼装として用いられていました。
それがだんだんと夜用はドレスコート(燕尾服)に移行して、フロックコートは昼間用になりました。
そして更にモーニングコートへと移っていったわけです。
このように礼装はだんだんに簡略化されていく傾向があります。
 ちなみにモーニングコートの略装はディレクターズスーツになります。これはズボンはモーニングコートと同じ縞柄のズボンで、上着は普通の背広型の上着です。


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