隠居のつぶやき(番外編 6部)

(51) 灯台もと暗し
  遠方の方から1月15日、16日に大治町の体育館で東京成徳、大阪樟蔭東、児玉中など日本トップ級のゲームがあると知らせてくださった。同じ地区でありながら一向そんなことを知らなかった。これぞ灯台もと暗しかな?実はこういった催しは毎年やっているとは聞いてはいたが、引退した身観戦は遠慮していた。しかし今年の全中のビデオをいただいたりネットで速報など見ているうちに関心が高まった。
  まして今夏の全中の1位、2位、3位のチームが到来とあっては、隠居の虫が出始めた。早速久しぶりに古巣の大治中に電話、鷲野監督に会場、スケジュールなどを尋ねた。要項と最近まとめた資料までも近日郵送してくれるとのこと。新春早々楽しみが増えた。
  難問はいかに家を出るかである。やはり娘にまた介護を頼もう。昔バイクや同僚の車に便乗して通った大治町、一度も訪問したことがない新しい総合体育館興味津々である。夜かっての同僚に電話してあつかましいが県大会同様同行を頼もう。


(52) 11月11日
  うっかりしていた。今日は結婚記念日だ。昭和29年11月11日、これで51回目か。今日は助っ人もいないから隠居の拙い料理ですき焼きでもやろうか。サービスから帰宅した家内には、いつも以上に優しく接しよう。
  この佳き日に嬉しいメールが来信。「未知の友遠方より来たる」。1月の大治町で行われるトレーニングマッチの参観の為に。海を渡って。日本のトップレベルの中学(東京成徳・児玉・猪子石・大阪樟蔭・大治・飯山など)女子のイベント。地元の者は幸せですね。といって隠居は今まで見ていなかった。
  さてはるばる来られる方誰でしょう。中日新聞の連載小説「絶海にあらず」の舞台に関わる方・・・。なお同じ地区から熱心なご父兄が娘の応援に、この未知の友もまた。新春早々楽しい事が待っていてくれる。でもうまく家が出れるか難問題。また隠居の実像を見てイメージダーンされるのが気がかり。


(53) 神恩妙なるかな?
  表紙の津島神社の祭神は建速須佐之男命、 天照大神の弟神である。出雲国で八岐大蛇(やまたのおろち)を屠り、その尾から出た天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)を天照大神に献上した。なかなか勇ましい方で、乱暴な行為を繰返した為、天照大神は天岩戸(あめのいわと)に隠れられた。織田信長、秀吉、歴代徳川家との縁が深い。
  さて愛知県女子バスケの優勝監督郡市で3名(隠居を含む)がいるが、3人とも津島神社の南、内角10度も無く徒歩7,8分以内の所に住居している。1市8町4村、中学22校の海部・津島地区。かなり広範囲の中でなぜか建速須佐之男命います神社の近くの者だけが栄冠を手にしたとは。そして最も境内に近い大治中の鷲野監督は中学日本のトップの指導者にまで成長した。もしかしてこれらは神恩のもたらした結果か。鷲野君以外は退職している。


(54) 播いた種
  先日ミニのとき教えたAkiさんから久しぶりのメールがあった。彼女は中学でも主力選手で活躍していた。愛知選抜にも入って全国大会も経験した。高校は名古屋市内の名○大に進学した。この学校は県の上位チームだがなかなかベスト4には入れなかったようだ。幸いAkiたちは第3位の成績を残した。私は彼女が中学時代もまして高校時代も試合は見ていなかった。小柄な子だったがまじめで熱心にミニのとき練習していた。彼女の父も教え子で中学時代は確か県3位だった。
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  { ・・・・小学三年のときからバスケットを始め、学んだ事が数えられないほどたくさんあります。バスケットの技術はもちろんですが、先生がいつもおっしゃっていたように、「バスケットを通して人間的に大きく成長する」ということが出来たと思います。・・・・・・小学五、六年頃、先生が、「Akiのドリブルシュートの最後の踏み切りのときスピードがでる」と誉めてくださり、とてもうれしく今でも新鮮な感覚で覚えています。また、土曜日の練習前、先生が私のジャンプシュートを指導してくださり「あともう少し早く!」「あともう少し遅く!」「何センチ前に跳んでる!」などおっしゃてくださったことでジャンプシュートができるようになったときのうれしさを最近よく思い出し、懐かしく思います。・・・・}
  大学進学も決まっているようで、ミニにも積極的に顔を出すと書いていた。いつものように普通に指導していただけなのに、子どもの心には種が播かれていたのですね。種は芽をだしすくすくのび、今や蕾になったようです。人間的にも心身共に成長したようで嬉しい限りである。