津島市蛭間町
tel.0567-25-3272
全席禁煙に致しましたので、
 喫煙はデッキ席のみとさせていただきます。
 毎木曜日第2,第4水曜日を定休日とさせていただきます*
 2003.02.12

もう何年くらい前になるのかなあ、名古屋にある某インド料理の店に足を運ぶようになったのは。今では、うちの定休日に家族4人揃っての食事なんて皆無に近いけど、当時はたいてい4人で出かけていた。ある日そのお店の、いちばん奥の席に座ると、厨房がガラス張りになっていて、中がよく見える。ナンを焼く時など、とにかくものめずらしさと好奇心とで、ついついそちらに目がいってしまう。すると、中のコックさん達が、ものすごい笑顔のサービス、そして、それこそ顔より大きくのばされたナンを、“さあ、今から焼くよ!”と、言わんばかりに、身振り手振りのパフォーマンス。みんな陽気だ。そんなサービスに、私達は、すっかりはまりご機嫌。次からは、厨房に近いその席に座るようになった。そんなことが3,4回続いたある日、いつものように厨房の方を見ていると、中から、“おいで、おいで”と、手招きしているコックさん達。“ええ!いいのかなあ?”私は、席に残ったけど、あとの3人は、どやどやと厨房の中に入っていってしまった。いろいろ見せてもらったのか、息子は特に上機嫌だった。そしてメモ帳を一枚切り離すと、覚えたての、しかも大の苦手な英語で“My Name Is TUYOSI NAGATA・・・”と、ほんの短い言葉で、自分のことを書き、ひとりのコックさんに手渡した。すると今度は、そのコックさんが、メモを渡してくれて・・・それには、そのお店の住所、名前、何故か彼のネパールの実家の電話番号などが書かれていた。彼はRAMAさんといって、特に笑顔が素敵な、まだ若いコックさんだった。でも、そんなにしょっちゅう行けるわけでもないし、極々たまに、カレーとRAMAさんのナンが食べたい!と、言いつつ本当に忘れた頃に出かけていた。



ところが、しばらくすると、厨房の中にRAMAさんの姿がない。最初は休憩なのかなあと、みんなで言ってたんだけど、思い切って聞いてみると“違う店に行きました”ということだった。ちょっとがっかりだったけど、RAMAさんを捜す術もないし、行き慣れたお店だったので、それからも何度か足を運んだ。



そうこうしていたら、去年12月、RAMAさんから一通の手紙が届いた。それはもちろん代筆の手紙だったけど、3年前にお店をやめて、去年9月にオープンした、ネパール&インド料理の店にいるとのことだった。これは息子宛てにきた手紙だったので、“本当に忙しくて、ずっと連絡しなかったことは、ごめんなさい。久しぶりにつよしさんに会いたいです・・・”そして、私達家族のことも、元気かどうか気づかってくれていた。オープンしたてで、何かほんの少しのつてでもと、営業だとはわかっていても、ものすごくうれしかった。カレーやナンも、もちろん楽しみだけど、とにかくRAMAさんに会うのは、もっと楽しみだった。



年末あらかじめ電話を入れて、RAMAさんのことも話すと、私が代筆しましたと、オーナーの女性。そして、年が明けて、久々RAMAさんとの再会の日。どんなお店だろう、カレーおいしいかなあ・・・。ワクワクしながら店の中へ。やっぱり変わってない、あの頃と同じ最高の笑顔。お料理もビールも、み〜〜〜んなおいしくて、私たちは、妙に盛り上がった。その日は、お友達といっしょだったので、“今度は、つよし連れてくるね”と、RAMAさんに約束して店を出た。外は、すごい雪だったけど、店のドアの前で、見えなくなるまで、私達のこと見送ってくれたRAMAさん。



そして日曜日、やっと剛志を連れてランチに。オーダーを取りにきてくれたRAMAさんは、剛志に握手を求めて、“久しぶり、大きくなったね・・・”と。この日もやっぱり、カレーもタンドゥールチキンもナンも、みんなすごーくおいしかったー。ごちそうさま、RAMAさん。そして、その日もまた、見えなくなるまで、手を振って見送ってくれた。おなかいっぱいになって、心もすごーくあったかくなった。



いよいよ土曜日俊さんのライブ、というわけで今週も俊さんのうた。

「Because The Night」

酒井 俊 「あい あむ ゆう」

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