津島市蛭間町
tel.0567-25-3272
全席禁煙に致しましたので、
 喫煙はデッキ席のみとさせていただきます。
 毎木曜日第2,第4水曜日を定休日とさせていただきます*
 2002.08.09

ここ数年来の不景気、6月からの飲酒の取り締まり等、さまざまな要因があるだろうけど、実のところライブハウスはどこもパッとしないという話だ。以前誰かが言っていた“昔は、ライブハウスというこの空間に身を置く、その時間を買う為に人はやって来たもんだ、今はそんな人はいない”と。そりゃ誰だって生活が先だから、自分の楽しみなんて、いちばん後回しだ。店もきびしければ当然そこに出演しているミュージシャンだって同じようにきびしい。だけど何も策を取らず、今までと相も変らずのライブを続けていくか、そうじゃなく中には“どうしたら お客さんに聴きにきてもらえるだろうと”と、考えてるミュージシャンもいる。



“ライブハウスという空間に身を置く、その時間を買う為に”ということは、昔は純粋にライブを楽しんでいたんだ。どこでもいい、ライブさえやっていれば楽しめる、満足する、そんな感じだろうか。昔の話を聞くと、ハコに入っていて一ヵ月分のお給料を賭けで、もらったその日に、全部すってしまうなんてあぶなっかしいことを、みんながみんな当たり前のようにしていたらしい。そりゃ演奏もスリリングになるでしょうよ。聴き手も楽しめるはず。たとえば今、どこでもいいなんていう聴き手は、非常に少ないんじゃないでしょうか。私達だって、ちょうど名古屋に出かけていて、ライブでもと思った時まず店に“今日の出演者”を問い合わせる。要するにまずミュージシャンだ。



つい最近久しぶりにくれよんに現れたお客さんは、週一ライブを始めた頃は、ほとんど毎週きてくれていて、うちの常連さんとも顔なじみだ。2年ほど前こっちから名古屋に引っ越して、すっかり足が遠のき、その日もライブニュースのハガキを手に取り“もうほとんどこっちには来ないから”と。それに付け加えるように、その人がおっしゃるには、“楽しければねぇ、僕 正直よくわからないんだよね・・・”と。くれよんのお客さんで、他にもそんなふうに言われる方が何人かいらっしゃって、でも私だって、実はわかって聴いているわけじゃなくて、その前に楽しんじゃってる部分が多くて、うまく表現できないけど、わからなきゃ楽しめないってものでもないと思うんですよね。そういう意味のことを話したら“誰でも知ってる曲、1setに必ず1曲は入れてほしいんですよ”と。“そうすれば、たとえば車の中で聴いたのと比べたりできる”と、おっしゃる。1曲あるだけで、ほっとするらしいのだ。もっと楽しめればわざわざでも出かけてくるのにということを、どうも言いたいらしい。



すっかりマンネリ化したライブにちょっとした趣向を凝らして、ひとりでも多くの人に自分達の演奏を聴いてもらえるよう、ここらでみんなが考えてみたらどうかしらねえ。今回の彼女のアンケートについて、ちょっと聞いてみたら、“ピアノがほしい”という意見が数枚あったそうだ。私もこういう編成は大好きだが、メンバーもピアノがない分、自由にできるし、やってる方は楽しいという結論だった。どっちにしても、このトリオの演奏を聴きたくて来て下さった方がほとんどなので、それぞれに思い入れがあり、それほど手厳しい意見は出ないと思う。折角のアンケートなんだから、好意的な結果に満足することなくいつも、意欲的なライブをしてほしいと思うのだ。



今週もまたボサです。イパネマの娘

チャーリー・バード ブラジリアン・バード

ゲッツ〜ジルベルト

'02.08.16 ☜  一覧  ☞ '02.08.02