２００３．０８．０６
夏本番となり、至る所で催されるさまざまなお祭り。日本の夏の風物詩。8月第一日曜日は、桑名の石取り祭りの日。このお祭りを知ってから、年中行事のようにして、ほとんど毎年足を運んでいる。今年はロボコン夫妻の車に便乗させてもらい、お2人といっしょに、祭りを満喫してきた。
もともと、この石取りはロボコンさんに、教えてもらった祭りでもある。いつだったか、うちの庭（というほどのものでもない）で、焼肉をして、飲んで・・・わあわあやってる時、何の話からか“桑名に石取りっていうお祭りがあって・・・”と始まり、アルコールが入ってかなりテンション上がってたこともあって、太鼓の音、鉦の音、さらには掛け声にいたるまで、身振り手振りをまじえての大熱演。そして“とにかく、すごい！！！”と力説するロボコン氏。でも、その話を聞いていた私達は、「すごい祭り」というよりは、ものすごく熱の入ったロボコンさんの演技がおかしくて（失礼！）大笑いだった。それでも、“とにかく、すごい！！！”そんな祭りなら観てみたい、太鼓や鉦の音に心動かされたこともあって、次の機会に是非と、連れていってもらうことをお願いした。
そして、いよいよ石取り祭り初体験の日。ロボコンさんの熱演により、私達の前で再現された太鼓、鉦の音、掛け声が、現実のものとなり、本当にすぐ目の前で繰り広げられたそのド迫力と言ったら、聞いた通りただただホントにすごい！のひと言だった。いうまでもなく初体験で見事にはまった。
身も心も揺さぶられる感じ。ドーンドンと、太鼓の音がおなかに響く。ゴンゴンチキチン鉦の音が、脳を刺激する。何台祭車が来ようと同じことの繰り返しなのに、それが飽きるどころか、どんどん入り込んでいく。祭りの主役達は、かなりお酒が入っていて、足元もおぼつかないほど。よろけそうになると、そばにいる人が肩をかす。また引っ張られると次の人が・・・そうして今度は逆に引き戻そうとするから、足元ふらふら状態の人たちがずらっと並んで、自然にウエーブできてたり、すごく楽しそうなのだ。観ているだけでもこれだけおもしろいんだから、中に入ったらどんなだろう？ちょっと想像つかないけど、できたら是非とも入ってみたいもんだ。
この祭りは「日本一やかましい祭り」と形容されるように、太鼓と鉦の音がとにかくすごい。一台の祭車に、太鼓１鉦４〜６、これを交代でたたきながら歩く。たたくのは、５つ拍子と７つ拍子があって、町内によって多少リズムがちがうらしい。聴いているとすぐにでもたたけそうな気がするけど、実際体で拍子をとろうとしても、なかなかできるものじゃない。
鉦と太鼓の間には「コラサ」「ソーレ」などの掛け声が入って、これがまた実に間よく入ってきて絶妙なのだ。鉦や太鼓をたたく人は、町内そろいの半天、その下は腹当て、股引き、地下足袋、手甲、帯と、この祭り衣装が、まためちゃカッコいい。男性はもちろん、女性がこの衣装に髪をアップにしてハチマキ（でいいのかなあ）なんかした日にゃあ、ものすごくカッコいいし、色っぽいし、なんといっても美しい！ベビーカーに乗せられたり、お母さんにだっこされてるような赤ちゃんまで、一人前に半天を着ていて、こんな小さい時から、というより、おなかの中から祭りを体験してる桑名っ子。これでなきゃ鉦も太鼓もたたけないし、もちろん掛け声も。
前にうちのお客さんが祭りに出ていらっしゃる時、偶然私達を見つけて、“飲んで飲んで”と缶ビールをくださったり、今回もロボコンさんがカメラを向けると、すっごい笑顔で、カメラに寄ってくれる若い男の子がいたりと、観てる人にも“いっしょに楽しもう”と言ってくれてるみたいで、より親しみがわく。
町がひとつになって祭りを盛り上げる、なんてすばらしいんだろう。桑名の人達は石取り祭りが終わった次の日から一年が始まるそうで、そこまでして打ちこめることがあるって、本当に幸せだろうなあ。
今週は「Donna Lee」
PEPPER ADAMS 「Baritone Madness」
ANTHONY BRAXTON「In The Tradition vol.2」
CLIFFORD BROWN 「The Beginning And The End」
RICHIE COLE 「Side By Side」
BENNY GOLSON 「Just Jazz！」
KENNY DREW 「Prize Winners」
LEE KONITZ 「With Warne Marsh」
ART PEPPER 「Pepper + Eleven」
CHARLIE PARKER 「The Savoy Recordings」
RED RODNEY 「Bird Lives！」
CLARK TERRY 「Serenade To A Bus Seat」
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