２００４．０３．０２
某ミュージシャンにすすめられて、というより演奏場所提供の相談をもちかけられ、さんざん迷って悩んだ末、’９６ 10月に始めたくれよん週一ライブ。当時そのミュージシャンから”10年前と比べると、演奏できる所が半分くらいに減ってしまい、このままでは将来ある若手が世に出るどころか、人前で演奏するチャンスさえなくなってしまう・・・”と、こんな話を何回も聞かされ”ライブをやれば、ミュージシャンは、演奏する場所ができる、店はお客さんが入るで、どちらにも都合がいいですよ”話を聞いた結果、いつも最後はそこにいきつくのだった。
前にも書いたことだけれど、私はその時、お客さんが入らない（少ない）ことを最も危惧していた。繰り返し出演するミュージシャン、１，2回はいいとしても、来る度にそんな状態が続けば、さすがにミュージシャンも嫌気がさし、もし出演拒否でもするようになると、ライブを続けたくても、当然演奏者がいなければ成り立たない、私達だけではどうにもならなくなる。
話をもらったのをいいことに、軽軽しくOKして”ライブ始めまーす”なんて、いざ始めてみたら”お客さん入らないから、やめまーす”私は、そういうやり方は、好きじゃない。（もっとも決定権はマスターにあるんだけど）心に決めて始めるのなら、ある程度は続けたいのだ。それが納得いくまでできたらなおいい。
あれから、７年と数ヶ月。ここ１，２年G.W.どうかなあ、津島祭りの週はだめ！お盆入るかなあ・・・などの理由で、その日ライブをなくし回数を減らすことはあった。
でも、今年１月に入って２，３週以降２月末までライブを入れなかったし、３月も６日にスペシャルで俊さんのトリオのライブが１回あるだけで、やっぱり２週目からの予定はない。４月はどうする？と検討中だけど、今からのブッキングでは、ちょっときついのでたぶん４月も・・・と、こんなことは初めて。
’９１ステージを作ってからのことを考えると、さらに長い間ライブをやってきたわけで、（まあ、当時は月一だったけど）やっぱりライブがないのはさみしいなあと思ったのだけど、１ヶ月以上も過ぎてしまうと、過ぎ去った時間が早く感じられるから今にして思えばということかもしれない、この状態に少し慣れてしまった。
そもそもライブって楽しいはず。楽しいはずなのに「今日お客さん入るかなあ・・・」「ミュージシャン時間通りに来るかなあ・・・」さらには”ダブルやっちゃったんでトラ入れます””○○は来れません”だってさ、おいおい冗談じゃないよ、ホントに！演奏聴いて、心和んで癒されて、お酒とジャズに酔いしれて、１週間の楽しみだったのに、ただただ楽しんでばかりいられない状況になってきた。そんな状態に嫌気がさし、正直疲れた。誰が悪い？誰のせい？もちろんはっきりとした答えなんてでないけど、みんなあまい。確かに私達だって最初の頃とは、変わったことあるかもしれないし、ミュージシャンからみれば言いたいこともあったかもしれない。スケジュールを入れなくなってから、そんな話をする機会をもうけたいとも思っていたのだけれど、それもできずじまいになっている。
回を重ねるごとに私達はミュージシャンに、ミュージシャンは私たちにくれよんに慣れ、緊張感をなくしていた、きっとそう。（ただ、みんながみんなってわけじゃないけど）
時間に関して言えば、開始時間通りに始まらないが常になり、ライブの常連さんもいつの間にか、時間通りにいらっしゃることはなくなり、多くのミュージシャンは、ライブ開始１時間まえ、３０分前なんてとんでもなくて、8:00にさえも間に合うかどうか、はらはらどきどき、そんな状態がほとんど当たり前のようになってしまった。
もしかしたら、”今日初めてくれよんのライブに・・・””今日初めてジャズのライブに・・・”っていうそんなお客様だけが、ばりばり緊張感、期待感いっぱいで足を運んでいただいたのでは。そう考えると反省しなきゃなあとつくづく思う。
でも、快くくれよんのライブに来てくれていたミュージシャンみんな大好きっていうのも本音だから、みんなが、初心にかえって、熱い心を甦らせて、ホントに楽しいライブまたできたらとも思ったりする。
今週は「Bohemia After Dark」
CANNONBALL ADDERLEY 「In Sanfrancisco」
CLIFFORD JORDAN 「Hello,Hank Jones」
GEORGE WALLINGTON 「Live At The Cafe Bohemia/1955」
'04.03.12 ☜
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'04.02.21 
