2005.04.06
翌朝、私達は仕事もあるし、友達が空港まで送ってくれることになっていた。セントレア12:05発、成田行きでついに旅立つ。11:00過ぎに”今から乗るね”と、娘から電話が入った、いよいよだ。
何を言おうか、言葉が出てこない、”悔いのないように、しっかりね、気をつけて!いってらっしゃい” たぶんそんなふうなことを言ったのだと思う。
こっちを発つ前に、ホットメールのアドレスを作り、”淋しいからメールして!”と、言われていたので、翌日の日曜日早速メールをしたが、3日経っても、4日経っても返事はなかった。国際テレカも作っていったので、電話もできるはずなのに・・・「便りがないのはよい便り」だよねとお客さんとも話しをするのだが、内心やっぱり心配で心配で。
そうこうしているうちに、出発した翌週の金曜日の夜やっと電話が入った。その声の調子からしょげているとか、困っているとか・・・微塵も感じられず、おまけに”周りの人がみんな英語でしゃべってるけど意外とジェスチャー(これは単語だけでもという意味らしいが)で、通じるもんだよ”などとのんきなことを言っている。みんなに遊びに行こうと誘われたり、ホストファミリーもすごくいい人だと、めいっぱい楽しんでいる様子が伝わってきた。
まずひと安心。その日電話してきたのは、ニューヨークに行ってから、初めて単独行動をするらしく、”今から初めてひとりで、地下鉄に乗ってダンスレッスンに行ってくる・・・”と、言っていた。
ホームステイ先の近くにある公園の公衆電話からかけているということだったが、「今からひとりで地下鉄?大丈夫かなあ」と、また心配。当の本人は全くそんなこと考えてないだろうけど。
ホームステイについては、いろいろ話を聞いて、かなりあたりはずれがあるとのことだったし、もしかしたらいちばんの心配ごとだったかもしれない。ホストファミリーの紹介状が旅行会社から届いたのが、出発6日前、ニューヨーク州、クイーンズのジャマイカ・アベニューにある、リッキー&サニータ夫妻のお宅にお世話になる。
文章の中に、「ヤングドーター、レベッカ」とあり、きっと小さいお子さんがいらっしゃるご夫婦で、それなら、レベッカちゃんと遊んだりすることで、ファミリーとのコミュニケーションもとれるかもと、娘も言っていたし、私もそれでずいぶん安心した。
しかし、次なる心配ごと、夜の外出、あぶない所への進入、盗難・・・数え上げたらきりがない。ところが、全くといっていいほど危機感のない娘は、いったい・・・
一度の電話で元気そうだし、楽しそうだし、忙しそうだし、とにかくウキウキした感じがすごく伝わってきたので、まあひと安心はしたものの、あと一週間残ってるし、少し慣れてきたからと気を抜くと・・・などとまた心配。結局顔を見るまで安心なんてできないのだ。
そして、過ぎてみればあっという間の二週間。3月27日成田から、セントレア7:15p.m.着の便で帰ってくる、開港以来初めてのセントレア行き。途中車を走らせていたら、”成田に着いた”と娘から連絡が入った。
これも行き同様、もしかしたら、”ごめーん、飛行機乗り遅れちゃったー”なんてことも、十分ありうるんじゃないかとも思ったりしたので、「よかった、本当に帰ってきた」と、心から安心した。
5分程の遅れで到着する予定だったが、それよりも少し遅れ気味で、”・・・到着しました”とアナウンスが入った。それから、ロビーに出てくるまでには、かなりの時間がかかるとは思ってはいるものの、その間が結構長く感じられて、次々出て来る人を目で追っている。そして、やっと出てきた娘は満面笑み”ただいまーー”と、言って私達の方に近づいてくる。
私は思わず娘を抱きしめた。”どうだった?” ”楽しかったよー” 歩きながら向こうでの様子を、早く話したくて、話したくて仕方ないって感じで、駐車場まで歩き、車の中でももちろん、途中食事をする時も、家に帰ってもずっとずっと、話は尽きないのだ。つづく
今週はこの一枚、大好きな、CANNONBALL ADDERLEYの
やっぱり「 In New York 」
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