独立捜索剣虎兵第11大隊の大隊砲指揮官。
本来の装備である6門の四斤騎兵砲に加え、増強配備された12門の四斤平射砲を指揮する。(5−247)
佐脇俊兼率いる独立捜索剣虎兵第11大隊で、ただ一人生き残った中隊長。後退を進言する。(3−215)
<皇国>最大手の銃器商、蓬羽兵商の女主人。年の頃は三〇半ば。(5−121)
夫を病で失い、蓬羽を切り回すようになっている。(5−126)
黒目がちな切れ長の目。(8−69)
龍族政界の有力者のひとり。
人界と接触することには及び腰で、でっちあげの有難味をどこまでも武器にすべきだと考えている。坂東には非協力的。(5−144)
新城の剣牙虎(けんきこ)。(1−43)
幼獣のころからの新城の飼い猫で、性別は雌。よほどの美人であるらしい。戦場を常にともにする。
東洲で駒城家に拾われた時、一緒にいた剣牙虎の子である。
衆民出身の若い将校。兵部省の廊下で同僚と立ち話をする。(7−27)
小兵の中尉。同僚の中尉に虎城防御戦後の新城の扱いについての噂を話す。(7−28)
下半身不随の重傷を負った中佐で、虎城から皇都へ戻る傷病兵後送隊の馬車上で、将来を悲観し隠し持っていた短剣で自決する。(8−158)
独立捜索剣虎兵第11大隊第2中隊の中隊長。逆襲の際には佐脇が直率し、壕内待機を命じられた。(5−43)
魔導師範校の出身。
導術士ながら、自ら将家をおこすほどの人物。(2−207)
皇室魔導院初代院長。津奈木玄奘の孫にあたる。
導術士としての能力はともかく、政治手腕は祖父をはるかにしのいでいた。
彼の残した記録は、「練界諸実記」として知られている。(2−207)
<皇国>水軍中佐。乙型巡洋艦<大瀬>艦長。
真室の穀倉への砲撃任務を請け作戦行動中、高波によって海に投げ出され、艦は横転する。(1−211)
笹嶋の水軍兵学校同期。まったく参謀向きでない士官で、そのかわり、小さな艦の扱いにはひどくきれのよいところを見せた。(2−15)
<帝国>陸軍大尉。第15師団が派遣した威力騎兵斥候隊を率いる。
西方諸侯領の育ちで、<皇国>の冬に辟易していた。(6−137)
<帝国>宰相。52歳。傲岸不遜な人物。
まともに歩けるものかどうか疑わしいほどに丸みを帯びた体つきで、手の甲にまで脂肪がついており、指のあたりがくぼんで見えるほど。物心ついていらい身体が軽かった記憶などなく、若いころ、ほんの半年間だけ地方の騎兵聯隊で事務をこなしたことがあったが、その大半の期間を寝て暮らしたというあきれた軍人ぶりで、当時の聯隊長に、自分は任官以来このかたこれほぼ軍人に向いてない奴は見たことがないといわしめたほど。
であるにも関わらずかれが宰相の地位にまでのぼりつめられたのは、デュブリック家がカルパート僭帝乱でまあまあの功績をあげた家だから、というのが他ならぬデュブリック本人の主張。(8−44)
コースティリアの容赦ない命令によって喫煙を禁じられてからもう15年にもなり、以来職場での隠れ煙草を楽しむようになったが、3年前<帝国>宰相を拝命して一年後に断念させられている。コースティリアの意を受けた補佐官たちの実力行使によってであった。(8−51)
コースティリア以外の女性と深いつきあいになった経験はなく、私人としては、14歳の夏から彼女の尻に敷かれている。(8−51)
「兵站か!便利な言葉だ。それだけでなにもかも説明がついたような気にさせてしまう。そしてその実態を知るものは余りにもすくない!」(8−49)
「要領の悪い奴か。で、立場は」「いまのところはマランツォフの腰巾着、のはずです」「ますます要領が悪そうだ」「いざという時はあなたの腰巾着になりたいようですがね」「見所のある奴だ」(8−52)
「美少年だと。なにか俺に恨みでもあるのか。産婆が取り上げた俺の顔をまじまじと見て母は石神の仕打ちを呪ったのだぞ」(8−54)
「奴のことではない、俺だ俺。俺の人生を楽しいものとすることに大いに関わりがある。あとはまあ、もちろん<帝国>についてもだ」(8−56)
「だれかがどじを踏むのを待つのだ。もちろん」(8−59)
<帝国>陸軍少将。第5東方辺境領騎兵師団を率いる。
騎兵らしからぬ、大兵肥満の高級将校。(3−113)
アンドレイ・カミンスキィの母。帝都随一の美女と謳われた。夫の死後、生きる糧を得るため、自らの美しさを活用する。二人の娘にも同じ道を歩ませ、アンドレイをも帝弟マランツォフに差し出した。(1−231)
転進支援隊指揮所付天象士官。(1−37)
新城に状況報告をさせる為、若菜が呼びに出した伝令。(1−44)
予備隊の状態を確認しにいかせた猪口が、新城に出した伝令。金森の捜索した敵情を報告する為であった。(1−235)
カミンスキィが、別行動中の大隊輜重段列との連絡のため派遣した伝令。輜重段列の全滅を報告する。(2−24)
カミンスキィが鎮定軍本営に出した伝令。虎城方面での<皇国>軍との接触、後退を伝える。(4−213)
<皇国>水軍第二尖撃戦隊第五駆逐隊旗艦<真風>乗り組み。導術傍受情報を艦橋へ伝える。(5−74)
東方辺境鎮定軍の伝令将校。東南突角堡における<皇国>軍の逆襲をユーリアに伝える。(4−167)
第15師団からの伝令。バルクホルンの大隊に向けて駆けてくる。興奮のためか、乗り方がひどく荒っぽい。(5−217)
転進支援隊指揮所付の導術士官。(1−36)
<皇国>陸軍駒洲騎兵第9聯隊本部付導術士。突撃という異様な状況により、一時的に能力が使えなくなっていた。(6−220)
六芒郭要塞司令部付。(4−139)
皇宮制圧後に蹶起軍の司令部機構が移された宮内将校詰所へ、駒城下屋敷についての報告を伝えにきた将校。(8−97)
近衛衆兵鉄虎第501大隊所属。六芒郭帰り。普段は挙措動作に至らぬところなし、と評判の穏和な男。(7−112)
<皇国>水軍第二尖撃戦隊第五駆逐隊、旗艦<真風>の導術長。(5−71)
<皇国>水軍熱水駆逐艦<灘浜>導術長。(8−126)
近衛衆兵鉄虎第501大隊本部付。前方の森の安全確認をする。(3−179)
左翼縦隊の敵との接触を伝える。(3−208)
佐脇俊兼率いる、独立捜索剣虎兵第11大隊所属の導術兵。(3−188)
第2中隊の損害を報告する。(5−218)
<帝国>の攻勢が開始され、集中を続けてきたため疲労が高まり、佐脇により交代を命じられる(5−255)
六芒郭要塞司令部棟の一室に詰める導術兵。導術索敵(マジック・サーチ)に当たっていた兵で、敵龍兵の接近を察知する。(4−94)
六芒郭南突角堡指揮所の導術兵。塩野に司令部からの指令を伝える。(4−100)
六芒郭要塞司令部作戦室付。南突角堡指揮官塩野からの報告を伝える。(4−110)
駒洲軍野戦砲兵指揮所の導術兵。擲射砲の配備状況の確認中、妙な波を捉える。(6−173)
<帝国>東方辺境鎮定軍本営に詰める。カミンスキィからの伝令を迎える。(4−213)
大尉。六芒郭要塞司令部棟の一室、導術兵科の縄張りに詰める導術将校。(4−93)
心神医。現在の心神科治療の主流となっている手法を唱えた人物で、20年ほど前、当時の異端であった持論を若き皇主正仁への御進講の際になんの前触れも無く持ち出し、ついには皇家からの援助のもと、皇室心神院なる機関を設立するところまでこぎ着けている。(8−161)
7、8年前、龍洲の洲境あたりに勢力を置いた盗賊団の頭。新城率いる小隊に捕縛される。(2−196)
<皇国>執政。五将家のいずれにも属さない政治家で、<皇国>最大の信徒数を誇る帯念宗の元僧侶。すでに還俗しているが、支持基盤としての帯念宗は宗教の政治力が弱い<皇国>でも無視できなく、五将家が割れかけている中、執政府がどうにかまとまりをみせているのは、彼の指導力ではなく政治的位置によるところが大きいとされる。(5−122)
執政となってからも、公邸で坊主だったころと同様、奥に設けた念仏間で朝の勤行をおこなってた。
守原蹶起の際には、鋭剣を手にして護衛の兵を呼び集め徹底抗戦を命じたという。(8−62)
老人と呼ばれてよい年でありながらいまだ盛り上がるほど首の筋肉がたくましい。(8−64)
「お若いの、気遣いしてもらって済まんがな、俺は<皇国>執政だよ」(8−64)
見事な銀髪を備えた人物で、守原蹶起の際、羽鳥に若干の協力をする。(8−41)
皇室魔導院特務局の長。魔導院で第4位の序列にある。
50代後半で、半白になった頭髪をきれいに整えている。額に銀盤を埋め込んだ本物の魔導士。(3−128)
生家を安東家に潰されている。(3−132)
佐脇指揮下の独立捜索剣虎兵第11大隊最先任下士官。(5−40)
新城が12歳の時、保胤がまったくの善意から付けた。
新城より10歳ほど年上のふくよかな娘で、夫を半年ほどで失った商家の四女。
新城の性癖に耐えられず、10日とたたずに駒城家から去る。(2−76)
新城にあてがわれた、前任者よりいささか冒険心と包容力が強い二人目の伽女。
13歳からの一年半、彼に女性についての虚実を教え込む。
一年半後、お手付きでも委細かまわぬという下級官吏の妻となり、半年後女児を死産し、産褥熱で死んでしまう。
女児は新城の子供だったと噂された。(2−76)
新城暗殺のため、駒城下屋敷に侵入した暗殺団の一人。千早に殺された。(8−25)
<皇国>陸軍准将。駒洲第7銃兵旅団長。
髪が若さに黒々と輝いていたほぼ40年前に任官した当時から、常に攻撃的な性格で、親しむ相手ではなく、戦う相手を捜してきた。他人を長所ではなく短所で難詰することで自分の優越感を維持しようと望み、事実そうしてきている。けして才がないわけではないが、自分の思いつきが受け入れられない時、狂犬のようにわけのわからぬことをわめき散らすため、周囲から敬遠されてきた。軍学校の成績が常に上位であったにも関わらず、准将として退役間際の年齢を迎えてしまった原因はそこにあった。
その性格が災いし、駒洲軍の指揮権を預かっていた新城に解任される。(6−124)
<皇国>執政府兵部省人務局の二等官。若い割に地位は高い。衆民出身。
戦時俘虜交換担当官として、新城に面会する。(2−122)
<皇国>近衛大尉。近衛衆兵鉄虎第501大隊第3中隊指揮官。(3−136)
無能ではないが、何かにつけて杓子定規に解釈しすぎる癖がある。(3−141)
新城が剣虎兵学校付きだった当時の校長。大佐。軍監本部で駒城保胤と机を隣り合わせた事がある。保胤の意向により、新城を主任教官が休職となった古戦史の補助教官に任命した。(8−15)
<皇国>陸軍中佐。駒洲軍砲兵参謀。
砲兵将校の典型と評すべき理知的な風貌を備えた小柄な男。青年将校時代に苦労したことがあるため、態度に渋みがある。(6−93)
<皇国>陸軍中佐。駒洲軍騎兵参謀。
駒城家臣団あがりだけあって、新城への態度は丁寧。(6−162)
<皇国>陸軍大佐。背洲後備銃兵第61聯隊を与えられるまでは軍監本部参謀であった。
太っても痩せてもいない体格だが、角張った顔に備わった二つの目からはいまだ参謀気分が抜けていない。
守原の陪臣あがりの家から出た男。参謀経験者としては珍しく、政治的な動きに興味のない古風な軍人。(7−182)
<帝国>陸軍大佐。東方辺境鎮定軍人務参謀。面長。(7−42)
<帝国>軍大尉。軍直轄第801独立平射砲中隊中隊長。肥満体。カミンスキィから敵の砲撃下での行動を命じられる。(5−241)
将校としての能力ではなく、技術者としての才を買われて試作兵器中隊を与えられた男で、<皇国>での戦闘が初めての実戦。(6−13)
<皇国>側の特火点に直撃を与えた直後に被弾、観測手一人残し中隊は全滅する。(6−19)
<マクシノマス家ならび諸卿の合意による聯合帝国>:帝紀元年(皇紀前415年頃)/マクシノマス家 | |
ゴーラント1世 | 初代皇帝。ケリウス・マクシノマス。 |
現在の<帝国>本領中枢部で諸部族を制した遊牧王ケリウス・マクシノマスが建国。
ツァルラントの東西をつなぐヴィーランツァ陸橋部に帝都を置く。
“西方への拡大(ドランク・ナッハ・ヴェステン)”と称される西方侵略を推し進めた。
<聯合帝国>:皇紀前164年/ハルトラント家 | |
ヒルデルップ一世 | 初代皇帝。 |
ライテンダール四世 | 8代皇帝。 |
<マクシノマス聯合帝国>の拡大の過程で、無数の異民族を取り込んだ地方領主たちが中央政治への介入をはじめ、やがてヒルデルップ新帝乱と呼ばれる大内乱へと拡大する。一族誅滅されたマクシノマス家にかわりハルトラント家が登場、<聯合帝国>が建国された。
8代皇帝の頃に“東方への猛撃(シュトルム・ナッハ・オステン)”と呼ばれた東方伸長策がとられた。
<聯合帝国>は約300年続き、皇紀118年に勃発した東西諸侯乱により終焉をむかえる。
<帝国>:皇紀143年/ロッシナ家(ロッシニウス家) | |
アレクサンドル一世(アレクサンドロス一世) | <帝国>初代皇帝。 |
ウィテリウス二世 | 信仰帝。 |
パーヴェル三世 | 先代皇帝。 |
ゲオルギィ三世 | 現皇帝。 |
マランツォフ | 帝弟。放蕩が過ぎ頓死。 |
皇子 | ゲオルギィ三世の末弟。カルパート僭帝乱にて戦死。 |
<帝国>東方辺境領副帝家 | |
ルーポフ | 先帝。故人。 |
ユーリア・ド・ヴェルナ・ツァリツィナ・ロッシナ | 元東方辺境領姫。<皇国>へ降り、帝籍追放される。 |
東西諸侯乱を抑えたロッシニウス家のアレクサンドロスにより建国される。
ツァルラント大陸の過半を支配するまでに至ったが、海洋によって隔てられた<皇国>の海洋力に脅威を抱き、<皇国>への侵攻を決意する。
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